N.'Predator' / Exotica Plants
上位嚢
写真では伝わらないけど凄く大きい! |
下位嚢
この写真はちょっと悪いね・・・ |
蓋を開いたばかりの
下位嚢の唇
直に真っ黒の染まる |
植物体
開花し下位嚢と上位袋を同時に着嚢してる! |
開花
両種の中間的な花穂 |
雄花である
truncata譲りの悪臭 |
植物体
脇芽更新3回目の株 |
夢の34cm!
大きかった〜! |
私が交配種に夢中になっていた2007年当時は既に
N.'Predator'の入手は困難な状態であった。
当時は未だ国内で本交配種を維持されている栽培家はそこそこ居たが、根腐れやある糸状菌に蝕まれている状態であり増殖どころじゃなかった。 Exotica Plantsに一株しかないマザープラントから挿し木増殖されるのを切望していた。
しかしExotica Plantsの
レア品種は販売ページに出品されるやいなや一瞬で売切れてしまうので何時も一足遅く入手が叶わない場合が殆どであった。 私は運が良かった・・・2008年の初夏にExotica
Plantsが維持するマザーからの挿し木の入手を叶える事が出来た。 毎日時間があると同社の販売リストをストーキングしていたが苦労が実ったのだ。
しかし入手後、暫く経ってから初めて実った下位嚢を見て肩を落とした覚えがある。『プレデター』という捕食者の名を冠する品種の捕虫嚢がこんなものなのか・・・・・と。 本交配種は大きな鉢で根を良く張り、そして初めて魅力を発揮する事を当時の私は知らなかった。 現在ではとても大切で魅力的な交配種として大事に育てている。
栽培法には厄介な癖がある。夏季の高温と冬季の低温にある程度の耐性があり成長速度は雑草の様に凄まじい。
しかし根が異様にデリケートなのである。 ほんの少し用土が濡れていると直に根腐れし、その様な状態では菌核菌等の糸状菌に地際導管部を侵され立ち枯れしてしまう。殆どの栽培家がこの理由で本交配種を枯死させている。
逆に用土を乾かし過ぎても細根を傷めてしまい弱々しい草姿になってしまう。 小さな鉢では根が充分に張れず本来の大きな捕虫嚢の実現が叶わない。 しかし鉢を大きくすると鉢内の通気が落ち用土のしめり具合をコントロールするのが難しくなる。 当方でも何度か根腐れさせてしまい瀕死の状態を経験している。
後、本交配種の挿し木はとても難しい。 現在に至るまで20本以上の挿し穂を作ったが成功して育ったのは3本だけ。
挿し木後の発根自体は簡単であるが、刺し子の葉を3枚、4枚と展開している途中で突然枯死するのである。
これだけ人気の高い交配種が殆ど流通しないのは挿し木の難しさ故であるのかもしれない・・・・・
○Cultivation
Record
1.Jun.2012
4.Apr.2010
3.Dec.2008